2017年6月30日 幌尻岳(新冠陽希コース日帰り)

みなさんお久しぶりです(^_^)。
諸事情により長いことブログの更新が滞っていましたが、ようやく更新できる余裕ができました。

実は前回の大日ヶ岳から、百名山20山をはじめ、計25山を登りました(うち2山は撤退でしたが)。
激ラッセルの日光白根山にはじまり、厳冬期の那須岳・武奈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳・木曽駒ヶ岳・唐松岳・鳳凰三山・北横岳・乗鞍岳、スノーモンスター祭りの西吾妻山・会津駒ヶ岳、残雪期の立山・白馬岳・巻機山・朝日岳・薬師岳・黒部五郎岳、新緑の祖母山・霧島山、お花畑のトムラウシ山・幌尻岳・飯豊山・田代山・苗場山、ご来光登山の男体山です。

これらを順番にみなさんにご紹介していこうと思うのですが、なにぶん量が多いため、まずはヤマレコでも一番アクセスが多かった幌尻岳をご紹介します(^_^)。

百名山を登り始めた頃には、幌尻岳に登る日が来るとは夢にも思っていませんでした。
なんて言ったって、百名山の中でも最難関とも言われる山。RPGでいえば、ラスボス的存在ですからね。

ここに来る登山者は、登った百名山の数をレベルとすると、みなさんレベル90以上の強者ばかり。
中にはレベル99の勇者もたくさんいて、幌尻岳が本当にラスボスという方も多いみたいです。
(ちなみに、私はレベル88で挑むことになりました。私にとってのラスボスは槍ヶ岳か穂高岳になる予定です(^_^;)。)

さて、幌尻岳の登山コースですが、幌尻岳には、それぞれ特徴的な(個性豊かな)3つの登山コースがあります。

◾︎振内(額平川)コース◾︎
【コースタイム】約15時間10分(登り8時間50分、下り6時間20分)
【距離】約25㎞ 【標高差】約1,500m

1つ目は、振内(額平川)コース。
「このコースでなければ幌尻岳に登ったとはいえない」という人もいるくらいの、幌尻岳の代名詞ともいえるコースです。
しかし、多くの百名山ハンターを悩ますコースでもあります。その理由は本格的な渡渉。今までの百名山ではまず経験しない、沢登り用の装備が必要となる渡渉が待ち構えています(川の水量や場所によっては、腰まで浸かる渡渉があったり、そもそも増水時には撤退を余儀なくされるそうです)。
この渡渉が幌尻岳の難易度を上げており、百名山最難関と呼ばれる所以のひとつでもあります。
そして、このルートは登山口(林道第2ゲート)までのシャトルバスと、途中にある幌尻山荘の予約が必要なのですが(日帰りできる人なら山荘は予約不要)、予約がなかなかとれないのと、予約できても天気は祈るだけというデメリットがあります。

登山コースがこの振内(額平川)コースだけであれば幌尻岳を諦める人も中にはいるかもしれませんが、ありがたいことに、渡渉の心配がないコースが2つ用意されています。
それが、新冠コースとチロロ林道コースです。しかも、これらは予約が必要なバス・山荘もないので、天気のいい日を狙い撃ちすることができます。ただし、どちらも振内(額平川)コースに負けず劣らずのハードなコースではありますが(^_^;)。

◾︎新冠コース◾︎
【コースタイム】約18時間(登り9時間50分、下り8時間10分)
【距離】約45㎞ 【標高差】約1,600m

まず、新冠コースですが、こちらは3つの中で一番泥臭いコースです(^_^;)。
まずは登山口のイドンナップ山荘まで、新冠町郊外から約40km、車で約2時間ダート道を運転しなければなりません。(詳細は新冠町のHPが参考になります)
そして、そこから驚愕の約18kmの林道歩き(往復36km!そして意外とアップダウンが激しい…)と、その後には凄まじい藪漕ぎと壁のような急登(最後の2㎞で1,000mも標高を上げます。そのため、滑落事故もかなり発生しているようです。)が待ち構えています。しかも、終盤までほぼ景色は期待できず、絶景を味わえるのは最後の10分だけという、ひたすら我慢の登山が続きます。
このように、非常に地味なコースなのですが、あのグレートトラバースで有名な田中陽希さんがこのコースを使用されたことで、一躍有名になりました。そして、今では、田中陽希さんにあやかり、「幌尻岳新冠陽希コース」と呼ばれています。

◾︎チロロ林道コース◾︎
【コースタイム】 約18時間40分(登り10時間10分、下り8時間30分)
【距離】約25km 【標高差】約1,400m

次に、チロロ林道コースですが、こちらは他のコースに比べて登山口へのアクセスがよく、最寄りの国道入り口から約20km、約30分で登山口に到着できます。また、コースタイムは3つの中で一番長いのですが、アクセスがよい分、一番日帰りが狙えるコースです。そして、ひたすら我慢の登りが続く新冠コースとは違い、戸蔦別カールや七つ沼カール、そして(新冠コースから見る壁のような幌尻岳とは違い)北カールを抱えたどっしりとした幌尻岳を眺めながらの夢のような稜線歩き(悪夢のようなアップダウンもありますが)を楽しむことができます。

以上が幌尻岳の主な登山コースですが、私にとっては、「天気を選べる、渡渉がない、登山口へのアクセスが容易、景色がよい、日帰りが可能」という理由からチロロ林道コース一択しかありませんでした。

しかし、今回登ったのは、新冠コースから。というのも、チロロ林道への道が、去年北海道を襲った台風のせいで、現在も通行止めなのです(実は、去年もチロロ林道コースから日帰りで幌尻岳に挑む予定だったのですが…)。今年は復旧するかなと期待していたのですが、台風の爪痕はひどかったようで、まだまだ復旧は厳しいみたい。もうしばらく復旧を待つのもありだったのですが、自然災害で他のコースも登れなくなってしまう可能性があるので、現在通行可能な新冠コースから登ることにしました。

ところで、この新冠コースは、本来は一泊二日あるいは二泊三日で登るコースで、私たちも新冠ポロシリ山荘に一泊して登る予定だったのですが、山荘でマダニに噛まれるのが嫌で、過去のレコを調べてみると日帰りで登った方もいらっしゃったので、今回一緒に登る友達と相談のうえ、無謀にも日帰りで挑むことにしました(^_^;)。

史上最長の歩行距離・歩行時間、ヒグマの存在に、最近はあまり感じることがなくなった登山に対する恐怖を久しぶりに感じながらの山登りとなりました。期待よりも不安が勝る出発となった波乱の幌尻岳スタートです。

【天候】快晴♪(山頂は暴風)
【所要時間】登り:9時間10分(うち1時間半はルートミス)、下り:7時間5分、休憩:1時間30分
【コース(標高)・時間】

イドンナップ山荘(410m)3:15 → 奥新冠発電所ゲート(420m)3:25 → 道間違いポイント 4:10 → 奥新冠発電所ゲート 4:55 → いこい橋ゲート(450m)5:30 → 新冠ポロシリ山荘(780m)8:55~9:15 → 幌尻沢徒渉点(970m)10:00 → 見晴台(1,350m)10:50 → 中間点(1,440m)11:00 → 大岩(1,950m)12:30 → 振内・新冠コース分岐(2,010m)12:40 → 幌尻岳山頂(2,052m)12:45~13:20 → 新冠ポロシリ山荘 16:15~16:50 → イドンナップ山荘 21:00


前日、私はガスガスのトムラウシ山にいました。
北海道で残る百名山はあとふたつ。それがトムラウシ山と幌尻岳でした。
今回のスケジュールは、少しタイトですが、初日はトムラウシ山、2日目は幌尻岳(3日目は幌尻岳の予備日)。1週間前の天気予報では、両日とも晴れで、これを信じて飛行機を予約し、当日を楽しみにしていたのですが…何と直前で天気が悪化。初日のトムラウシ山の天気が微妙になってしまいました(>_<)。いつもなら絶対に登らない天気だったのですが、トムラウシ山のためだけにまた北海道に来るのはもったいないと思ってしまい、山頂は雲海だと自分に言い聞かせトムラウシ山に突入してしまったのでした。結果は写真のとおりの残念な結果に。しかも、残雪の上を歩いていたら踏み抜いて沢に落ちたり、残雪でホワイトアウトになりルートを間違えそうになったり、下山時には雨まで降り出す始末で、史上最悪の登山となってしまいました。
さらに、そんな満身創痍の私に追い打ちをかけるような地獄の移動が下山後も待っていました。
トムラウシ山の登山口(短縮登山口)から幌尻岳の登山口(イドンナップ山荘)までの移動距離は約250㎞!(ちなみにチロロ林道が使えたら約150㎞でよかったみたいです(T_T)。)夕方にはイドンナップ山荘に到着して、本命の幌尻岳のためにしっかりと休息したかったのですが、結局イドンナップ山荘に到着したのは21時。今回一緒に登る友達は既に到着していました(友達はこの日大雪山に登っていました)。私たちの他には2台の車が停まっていたのですが、中に人はいませんでした。

さて、登山口にあるイドンナップ山荘は、夜に到着したせいもあるのですが、一言で言うとお化け屋敷…この日は宿泊者はおらず、無人の山荘はめっちゃ不気味でした。トイレは山荘の中にあるのですが、怖すぎて1人ではトイレにも行けません(T_T)。友達がいてくれて、本当に助かりました(^_^;)。
友達の助けを得て無事にトイレを済ませ、3時出発の約束し、それぞれのレンタカーに戻り就寝しました。

そして翌朝。2時半に起床。
心配していたトムラウシ山の疲れはそれほどなく、軽い朝食をとり、予定より15分遅れの3時15分にスタート。この時期の北海道の日の出は早く、出発後すぐに空が明るくなってきました。空は雲一つない快晴のようで、テンションは上がる一方です♪



イドンナップ山荘からすぐに最初のゲートがあります(写真がわかりにくくてすみません)。昔はこのゲートが開放されていて、もう少し先まで車で入れたそうです。



イドンナップ山荘から10分ほどで次の奥新冠発電所ゲートが見えてきました。

ところで、この新冠コースには、いこい橋ゲートという有名なゲートがあります。その名の通り、いこい橋という橋の上にあるゲートなのですが、橋の上にあるので、ゲートを迂回することはできず、登山者はゲートの端に設置された、ザックが何とか通るくらいの狭い回転扉をくぐって進まなくてはりません。新冠コース最初の難関といっても過言ではありません。
さて、このゲートはイドンナップ山荘から1時間ほど歩いたところにあり、最初のチェックポイントでもあるのですが、どれだけ歩いても、この有名なゲートが見えてきません。
不安になり、一度立ち止まり、GPSを確認したところ、なんとGPSが反応しません…友達も確認したのですが、友達のGPSも反応しないというまさかの事態に(>_<)。慌てて山と高原の地図を確認したのですが、18㎞もの林道のせいで、こちらまさかの圏外(山と高原の地図には、イドンナップ山荘から約4㎞は載っていなので、みなさんご注意ください)。
ここで素直に引き返せばよかったのですが、道を間違えたとは信じたくなかったので、もうしばらく歩いてみることにしましたが…



出発から約1時間。写真の通り、いこい橋ゲートが現れる気配は全くなく、これはいよいよおかしいと思い、GPSをもう一度確認したところ、ようやくGPSが作動してくれたのですが…やはりルートミスをしてしました(T_T)。

友達とふたり、しばらく時間が止まったかのようにその場で立ち尽くしていました…今までに感じたことのない絶望感に打ちひしがれながら、泣く泣く引き返すことに(T_T)。

引き返して約45分。結局、ほぼスタート地点の奥新冠発電所ゲートまで戻ってきました。
このルートミスで、往復約6キロ、1時間半ロスしてしまいました。幌尻岳日帰りでこのミスは致命的。身体的にはもちろんのこと、精神的にも深いダメージを受けてしまいました。日帰りプランは諦めて、新冠ポロシリ山荘での一泊二日プランに切り替えようかと思いましたが、明日は天気が微妙だったこともあり、なんとか気持ちを切り替え、仕切り直しです。

こちらのゲートが正解です。さっきは暗くて見逃してしまいましたが、よく見ると、登山届を提出するボックスもちゃんとありました。やはりナイトハイクはルートミスの危険性が上がりますね(^_^;)。
ちなみに、ゲートは鍵がかかっていて開かないので、横の柵をくぐり抜ける必要があるのですが…


柵をくぐり抜けるのが面倒な人は、こちらの鉄塔から回り込むことができます。

さて、いよいよ長い長い約18㎞もの林道歩きがスタートです。
道を間違わなければ、今頃3分の1は過ぎていたのにと悔しくてたまりません(T_T)。

スタートしてしばらくすると、再び分岐が…もう道を間違えたくないので、GPSを確認しながら慎重に進みましたが(私たちは右へ)…

しばらく歩くと合流しました(^_^;)。




林道と聞き、勝手に平坦な道を想像していたのですが、意外とアップダウンが激しい(>_<)。



奥新冠発電所ゲートから約30分。ようやく最初の看板が見えてきました。「ポロシリ山荘まで15㎞」の看板。
普通ならこの看板にげんなりするはずですが、この看板のおかげで来た道が合っていることが確かめられたので私たちは大喜び\(^o^)/。

そして、看板から5分で、いこい橋ゲートに到着したのですが…まさかのゲートが開いていました(ヤマレコでは開いているのを見たことがなかったのでびっくりです)。

こちらが例の狭い回転扉。確かに人ひとり通るのがやっとの狭さ。実はをくぐるのを楽しみにしていたので残念です(苦笑)。
ちなみに、帰りもゲートは開いたままでした(帰りは疲れていたので助かりました)。



いこい橋からの一枚。
橋には安全柵もなく、なかなかの高度感です。

空は快晴♪雲が湧いてくる前に何とか山頂に着きたいところ。

いこい橋からも同じような林道が続きます。
こちらは、あと10㎞の看板かと思いきや、落石注意の看板。このようなフェイクの看板に一喜一憂しながら、先に進みます。
確かこの辺でものすごい獣臭がして、鈴を思いっきり鳴らしながら進みました。


「ポロシリ山荘まで10㎞」の看板。
5㎞おきに看板が設置されているようです。
この辺はふたりともまだ元気で、しゃべりながら歩いていました。


まだまだ続くアップダウン(T_T)。徐々にしんどくなってきて、北海道電力さんの車が通りかかって、新冠ポロシリ山荘まで乗せてくれないかと本気で妄想していました(苦笑)。

落石注意個所!
大雨が降ると、すぐに道が崩落しそうです。ここの林道の維持管理は本当に大変そう。北海道電力さんには感謝しかありません。

「ポロシリ山荘まで5㎞」の看板。
道を間違えなければもう山荘に着いていたのにと、友達と一緒に嘆きます(^_^;)。

先ほどの看板から約30分。ついに奥新冠ダム(幌尻湖)が見えてきました。

ほんとよくこんな山奥にダムを造ったものだと脱帽です。そして、ここまで車で来れたらなと思う私でした(苦笑)。

「ポロシリ山荘まで2㎞」の看板。
5㎞おきではなかったのですね!もうすぐ山荘かと大喜びしたのですが、残念ながらここからも長かった…

ついに正面には幌尻岳が見えてきました♪
壁のようにそびえたつ姿に圧倒されますが、本当に登れるのかと不安にもなります。

出発から約6時間(道を間違わなければ約4時間半)。ついに(真のスタート地点である)新冠ポロシリ山荘に到着♪ここまで本当に長かった(ここまででどんだけ尺を使うんだ(苦笑))…すでにひと山登り終えた気分です(^_^;)。ここまでのバス・タクシーがあったら、1万円でも利用します(笑)。
ちなみに、トイレは右のプレハブ小屋の中にあります。イドンナップ山荘とは違いとてもきれいなトイレです。管理していただいている地元山岳会の方には感謝しかありません。

そして山荘の中もとてもきれいです。イドンナップ山荘よりも山奥にあるこちらの山荘の方がきれいなことにびっくりしました。ここなら泊まりもありでした。
ここで軽くご飯休憩をとることにしました。

きれいな山荘でゆっくりと休憩したいところですが、日帰りの(さらに道を間違えてしまった)私たちにはそんな余裕はありません。とりあえずデポできるものは山荘にデポして出発します(このとき水もデポしすぎて帰りは死にそうになりました)。
山荘の左手に(真の)登山口があります。

こちらが本当の登山口です!

登山道はいきなり植物に覆われていて、非常に歩きにくいです。マダニに噛まれないように細心の注意を払いながら進みます。

しばらく進むと、沢沿いの道がなくなりました。去年の台風で道が崩落したようです。ここでまさかの撤退かと思いましたが、後ろを振り返ると…

高巻きの道が用意されていました。

しかし、かなり難易度が高いです。写真ではわかりにくいのですが、滑落しそうな場所も多数でした。みなさんご注意ください。

高巻きを過ぎると、本格的な薮漕ぎスタート!!
マダニの巣に突入です(>_<)。

熊笹がすごくて道が見えない(笑)。

自分の身長くらいあります!
薮漕ぎに必死で、マダニを気にする余裕はありませんでした。

登山道は沢に近づいたり離れたりを繰り返します。

しばらく薮漕ぎを頑張ると、視界が開けてきました♪

新冠ポロシリ山荘から約45分。幌尻沢徒渉点に到着。

この日は水量も少なく、渡りやすかったです。

沢の左手に登山道が続いています。間違えて斜里岳みたいに沢を登らないようにご注意ください。

沢を渡ると再び薮漕ぎがorz

写真ではわかりにくいのですが、ここから一気に急登になります(>_<)。

沢から約50分で見晴台に到着。ひたすら薮漕ぎの急登でしたが、ここでようやく景色が開けます(この後すぐに樹林帯に戻りますが…)。
左が二百名山のカムイエクウチカウシ山、右がイドンナップ岳かな。

沢から約1時間で中間点に到着。まだ中間点なのかと友達とふたりでがっかりしました。

中間点からしばらくすると、ついに雪渓が現れました。写真ではわかりにくいのですが、かなりの急斜面。滑落の危険を感じたため、チェーンスパイクを装着し、慎重に登ります。
このように、初夏の時期は夏道にもまだ雪渓が残っており、危険個所多数です。滑落者も多数いるとのことで、不安を感じたら撤退する勇気が必要です。事前に不安を感じられる方は、雪渓がなくなってから登ることをおすすめします(ここまで来て撤退はつらすぎるので)。

少し登ると左手にトラバースします。間違って雪渓を直登しないようにご注意ください。

雪渓通過後、しばらくすると、ついに樹林帯を抜けました\(^o^)/。
ここからは絶景とお花畑が待っています♪

振り返ると絶景が♪奥新冠ダムがあんなに小さく見えます。





お花畑が続きます♪

ただ、夏道は一部まだ残雪の下なので、かなり際どいところを登らなくてはなりません。しかも、ものすごい急登!まだまだ油断は禁物です。

振り返るとかなりの高度感

それでも黙々と登っていると、ようやく大岩が近づいてきました。
それにしても、雲は全然湧いてこず、空は気持ちいいほどの青さ♪

大岩に到着。ここで稜線かと思いきや…

もう少し登りが続きます。ここが最後の踏ん張りどころです。

振内・新冠コース分岐に到着。新冠ポロシリ山荘から約3時間半。
ここでようやくお待ちかねの絶景が\(^o^)/。

正面には絶景が広がっていました。雲一つない快晴。もう12時半なのに雲が湧いてこないなんて、この時期としては本当に奇跡。昨日のトムラウシ山のリベンジを果たせました(できるならばトムラウシ山も今日みたいな日に登りたかった)。

そして、目指す山頂を捉えました。ここからは最高の稜線歩きです♪

ついに幌尻岳山頂に到着\(^o^)/。
スタートから約9時間半!本当にお疲れさまでした。友達と一緒に喜びを爆発させます。
あの幌尻岳の山頂に立てるなんて夢のようです。しかも天気も最高で、360度の絶景♪
ここでの絶景は、今までの苦労を差し引いてもおつりがくるくらいのすばらしいものでした。

まずは戸蔦別岳方面。チロロ林道コースが通行止めでなければ、あちらから登ってくるはずでした。おそろしいくらいの登り返しがありますが、最高の稜線歩きが楽しめそうです。
ちなみに、奥には十勝岳・トムラウシ山・大雪山も見えます。今日はどこも最高の天気のようです。

襟裳岬方面。ここから襟裳岬まで、北海道の背骨と呼ばれる日高山脈が続いています。奥には太平洋も見えます。

北カールを見下ろします。振内(額平川)コースからも最高の稜線歩きを楽しめるのでしょうね。

帯広方面。こちらは東カールです。

山頂でご飯を食べながらまったりしていたのですが、日帰りの私たちに時間はあまりなく、しかも暴風で凍えそうなので、名残惜しいのですが、20分ほどで下山となりました(>_<)。

ただし、ここからもめっちゃ長かった。しんどすぎて、カメラを撮る余裕はありませんでした。

山頂から約3時間。無事に新冠ポロシリ山荘に戻ってきました(^_^)。無心でひたすら下りました。途中で水がなくなってしまいピンチに陥りましたが、友達の浄水器で何とか生きながらえました(そもそも1.5ℓしか持っていかなかったのが間違いでした)。北海道では浄水器が必須です。

ここでゴールであればめっちゃ嬉しいのですが、帰りもあの林道歩きが待ち構えています。

その前にカップヌードルで腹ごしらえを。山荘の中にはこの日泊まるお父さま達が何人かいらっしゃったので、みなさんと話しながら食べました。お父さま達には本当に今日帰るのかと驚かれましたが、最後は気を付けてと送り出していただきました(^_^)。
ちなみに帰りはたくさんの人とすれ違ったので、この日のは山荘は大盛況だったことでしょう。

さて、出発後は友達としゃべりながら歩く余裕があったのですが、そのうち疲れからふたりとも黙り込んでしまい、たまに発する言葉は、容赦ないアップダウンに対する汚い言葉だけでした(苦笑)。
しばらくすると、日も落ちてきて、熊の恐怖が襲い掛かってきます。幸い今回は熊には遭遇しなかったのですが、キツネには何度も驚かされました(^_^;)。

そして、ついに21時、スタート地点のイドンナップ山荘に帰ってきました。このときばかりは、友達とお互いの健闘を称え固い握手を交わしました。しかし、新冠コースのつらいところで、ここから約2時間の運転がまだ待ち構えています。ここで仮眠するのもありだったのですが、体が炭酸を欲していたので、最後の力をふりしぼり麓の自販機まで車を走らせ、コーラをがぶ飲みするのと同時に意識を失いました。


往復約40㎞、累積標高差約4,000m、所要時間約16時間(休憩含む)、そして凄まじい藪漕ぎと壁のような急登に苦しめられる超超ハードなコースでしたが、百名山で最難関である山の山頂に到着した時の喜び・達成感、そして山頂からの景色は、これらの苦労を一瞬で吹き飛ばすほどのものでした。また、ガスガスだった前日のトムラウシ山から一転、幌尻岳は終日ピーカンで天気にも恵まれ、本当に最高の登山になりました。登っている最中はしんどすぎてもう二度と登ることはないだろうと思っていましたが、下山した今となっては、再び登りたくなってしまう(ただし、新冠コースは当分いいかな(苦笑))、幌尻岳はそんな魅力あふれる山でした。次は紅葉の時期にチロロ林道から登ってみようと思います。

最後になりましたが、長い記録をお読みいただきありがとうございました。


山頂からの360度の絶景♪

おしまい。