【超簡単!】ミニトマトの挿し芽のやり方

家庭菜園

ミニトマトの挿し芽のメリット

 家庭菜園でミニトマトを育てる場合、時期になると1株でたくさんの実が成るので、それほど多くの苗数は必要ありません。どちらかというと生育時期をずらして栽培した方が老化した株の栽培を続けるより味も収量も良くなることが期待できます。

 ミニトマトは種から育てると時間がかかりますが、挿し芽で簡単に増やすことができます。育てたい品種の苗を1本だけ購入して、その苗から挿し芽の穂木をとって増やすのがお勧めです。

 なお、苗が種苗法で定められた登録品種の場合は、自分が家庭菜園や花壇などで消費するのであれば自由に使えますが、増やした種苗やそこからの生産物を他人に譲ることは権利者の許諾を受けなければできません。購入苗に登録品種の表示があるものは扱いに注意しましょう。(農林水産省の種苗法に関する家庭菜園向けチラシはこちら。) 

挿し芽のやり方

 さっそくミニトマトの挿し芽のやり方を説明していきましょう。

挿し芽の穂木

 ミニトマトは葉の付け根から脇芽が伸びてきます。この脇芽は放置すると成長して頂芽と同じように花や実をつけます。普通は小さいうちに脇芽を欠きとって頂芽だけ伸ばして育てます。この脇芽のうち成長の良いものを10~15センチになるまで伸ばして挿し芽の穂木にします。

 苗があまり成長しないうちに脇芽を伸ばすのは頂芽の成長の妨げになるので、1番花が咲いてからにします。一番花の花房前後で勢いがある脇芽を利用するのがいいでしょう。

 脇芽は小さいうちなら指でつまめば簡単に取れます。穂木にするために10~15センチまで伸ばした脇芽は、根元を指で横に倒して折り取ります。一度に取ると表皮がはがれることがありますので、一度倒して折った後に反対側からも押すときれいに取れます。欠きとった脇芽の傷口は病気に感染しやすいので、傷口が塞がりやすい晴れた日の午前中に作業しましょう。

挿し芽の方法

 挿し芽の方法は主に次の2つです。

  • 水に挿して発根するまで管理する方法(水挿し)
  • 水揚げをしてから土に挿す方法(土挿し)

 いずれの方法でも、採取した挿し穂の切り口をよく切れるカッターなどで10センチ位に切り揃えます。切り口は斜めに切る方法と水平に切る方法がありますが、どちらでも大丈夫です。葉はそのままでもいいですが、水揚げしてもしおれるようなら下葉を欠きとるか大きい葉を半分に切り詰めましょう。

水に挿して発根まで管理する方法

 穂木を挿しても倒れない深さの空きびんなどの容器に、穂木の切り口が2~3センチ浸かる位に水を張って穂木を入れます。水にはメネデールなどの発根促進剤を入れると成功率が上がります。

 穂木を挿した容器は明るい日陰の涼しい場所で管理し、水は毎日交換します。1週間程度で発根してきますので、根が2~3センチに伸びたら9センチのポリポットに移し替えます。

 ポリポットに野菜用の培養土などを入れて十分湿らせ、発根した根が十分埋まる深さの挿し穴をあけて根を傷めないよう穂木を挿します。その後も明るい日陰で乾燥しないよう管理し、新芽が伸長し鉢底から根が覗いてきたら日によく当てて成長を促します。花が咲く頃に畑やプランターなどに植え付けます。

水揚げをしてから土に挿す方法

 水差しの場合と同じ要領で半日~1日水揚げを行います。9センチのポリポットに挿し芽用や野菜用の培養土など清潔な土を入れて十分湿らせ、割りばしなどで深さ2~3センチの穴をあけて穂木を挿します。その後は絶対乾燥させないよう明るい日陰で管理します。

 発根するまでの最初の1週間ぐらいは、ポリポットの底から1~2センチまで腰水が浸かるよう水を張った容器に入れて管理すると水切れの心配がなく安心です。水が濁ってきたら交換し、新芽が伸長してきたら日によく当て、花が咲く頃に植え付けます。

 水揚げをした後、畑に直接穂木を挿すこともできますが、やや管理が難しくなります。穂木を挿す前に十分水を撒いてやや深めに挿し、挿した後は土が乾かないように管理します。切り口から病気に感染することもありますので、失敗することも想定して多めに穂木を準備する方がいいでしょう。

まとめ

 挿し芽は、ミニトマトに限らず他の野菜や草花にも応用することができます。挿し芽で育てた苗は元の品種のクローンなので、同じ性質のものを増殖させることができます。また、種から育てると時間がかかる品種でも早く育てられるメリットもあります。

 ミニトマトの挿し芽は比較的簡単ですので、ぜひ挑戦してみてください。成功したら他の品種でも試してみると野菜作りの楽しみが増えることでしょう。

タイトルとURLをコピーしました